現代の写真撮影はデジタルが当たり前の世の中ですが、このブログでは時々フィルム一眼カメラのOLYMPUS.OM-1を使用して昔ながらの写真を楽しんでいます。
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今回の撮影に使用したフィルムは『富士フイルム スーパープレミアム400 27枚撮り カラーネガ デーライトタイプ ISO400』です。
ISOと言えば、デジイチでもお馴染みの感度に関わる数値ですね。ISOの数値が高ければ暗い所でも写真が写る…ってな具合に理解している方も多いと思います。暗い所でも写る代わりに、ノイズが入って絵がザラつくと言う副作用があります。昨今ではそのザラ付きさえも上手く使いこなす若い写真家の方もおられて凄いと思いますよ^^;。ポートレートなんかではノイズ感があった方がなんかシネマティックでカッコいい感じがしますね^^。
感度が高いフィルムなので多少暗くても像を拾えるし、その分色なんかも良く拾えるのかな?と、色々試行錯誤を巡らせて、どのように撮れば良い作例ができるか色々考えながら撮影をしてみました。
結論から言うと、一般的なISO100のフィルムとそこまで大きく変わらない感じになりました。使い方が悪かったのかな?最終的なギモンは少々残りますが、カメラ本体の露出計の値と実際の露出の増減感が難しい…と、いう事が分かりました。
元々デジイチのISOとは意味合いが少々異なるようですし、現像後のプリントの際にお店によっては補正を掛ける所もある(データ化も含めて)ようです。結局思ったような写真になっていなかったというオチになりました^^;。
それでもフィルムカメラの楽しさを改めて実感しました^^。デジイチとは違う『写真撮ってる感』は、フィルムカメラならではの特別な感覚ですね。
◆露出の加減が難しい◆
OM-1はフィルムをセットして、セットしたフィルムのISOをダイヤルでセットする仕様になっています。このダイヤルでセットしたISO値を元に、絞りや露光時間に合わせて露出計が増減感をファインダーの中で表示してくれる造りになっています。
ISO400は感度が高いので、ISO100の時と比べてもすぐに露出オーバー気味になってしまいます。露光時間は短め(シャッター速度早目)、絞りは殆どが11とか14とか…。それでも上記の画像のように若干オーバー気味に表示されます。これでは多くの写真で白飛び気味になるのでは?と、思っていました。
●案の定白飛びみたいにはなったけど…?
この写真を見て下さい。予想通り白飛びはしています。この日はかなり天気が良かったので、これくらいの感じになるかな~…と、思った通りの結果にはなりました^^;。
この時の設定は、絞り16、露光時間1/1000と、OM-1でできるMAXの暗さで、露出計が+2くらいオーバーの位置に来ていました。ここから先はPLフィルターとか使わないと白飛びは解消できないですね。
次にこの写真をご覧下さい。同じ日の同じ公園の少し違う場所です。同じ露出設定で、露出計の針が-2くらいのところをさしている時にシャッターを切りました。場所によってこのくらいの違いは出るようです。
ただ気になるのが、『コレ、なんか補正かかってるんじゃね?』って感じがするんです^^;。薄暗い部分のノイズ感がなんかコンピューターっぽいんです(汗)。この辺はお店に聞いてみないと分からないですね^^;。
今回はこのへんも含めて記事を書き進めていきたいと思います。
◆露出オーバー気味の方が綺麗に撮れる!?◆
今回の撮影で使用したOM-1には、OMシステムの単焦点レンズ、50㎜のF1.8を装着しました。結構明るいレンズなので尚更オーバー気味になりながら撮影したのですが、これは露出計がオーバーを挿しているくらいが丁度良いのではと思える写真が何枚かありました。
F16、SS1/1000のMAXまで露光を減らしたのですが、逆光なので当然露出計は+へ振り切り^^;。それでもコントラストが効いた良い雰囲気の写真になりましたよ^^。
●オーバーさせるのは簡単
街角で収めたスナップ、勿論オーバーで撮っています。最初の二枚と比べると、この二枚は無用なザラ付きがありません。やっぱりお店でデータ化してもらう過程で補正でもしているのでしょうか?
まだ風が寒い時期に、強い日差しが降り注ぐこのシーンが結構お気に入りです^^。
●森の中でも
所変わって自然風景の写真となります。少々暗い感じの仕上がりに見えますが、実は露出計ではこれでもオーバー。最早わかりません^^;、フィルムカメラ奥が深すぎ!昔のカメラマンや写真家はさぞご苦労なさった事でしょう(汗)。
露出の関係で絞りはF11とかになっていますが、50㎜の単焦点という事もあってか、背景はそれなりにボケてくれていますね^^。
◆曇天ではどのように映るのか◆
ここまではそれなりに天候に恵まれたシチュエーションでしたが、差し込むような光が無い曇天の空模様の下ではどのように撮れるのでしょうか?
むしろこのような条件の方が感度の良いフィルムを活かせるように思いました。光が少なくなんだかどんよりしていても、ちゃんと色を拾ってくれるのでしょうか?
●ある程度イメージ通り
撮影の露出設定はこれまで同様ややオーバーぎみ。露出計の針が若干ゲージの+に被るくらい。絞りはF14、露光時間は1/500です。
結構良い雰囲気に仕上がりました。20年以上前の写真雑誌にこんなタッチの作品が沢山投稿されていたのを思い出します^^。あの当時カメラは、趣味で持つにはゴルフや射撃くらい贅沢な物でしたw。
新潟駅南口の風景。つい最近の光景なのに、なんだか昔のような雰囲気になりました。この写真を『20年前に撮った駅南の写真出てきたわ~』とか言って見せても分からないような気がしますWw。こういうところもフィルムカメラの面白い所ですよね^^。フィルムカメラは時々タイムマシンになります。
今でもこんな感じのスナップ写真はGR3で撮ったりしますね^^。フィルムカメラで撮るとまた一味違って見えます。
◆これは失敗?なぜこうなった?◆
撮影が終わって現像に出すと、いつもCDにデータとして起こしてもらうのですが、それを見るとどうしても『?』と、思ってしまうものがあるのです。ワザと暗く撮ったはずなのに妙に見えるように映し出されているというか…。
●色も光も薄い…
この写真は撮影場所が丁度日陰になっていたので、ワザとアンダーで撮りました。イメージとしてはもっと暗く、ちょっとシブい感じになる予定だったのですが、コレを見るとかなりザラ付いて、暗い所も明るい所もフラットになっています。
デジイチと違ってフィルムに光を当てて像を焼き付けるので、光が弱いとこんな風に焼き付けきれない感じになってしまうのかもしれません。
上の方で先に掲載した写真と同じ所で、なるべく暗く撮った一枚です。イメージでは影の部分がもっと黒潰れしているハズでした。
●全然勉強が足りなかった
自分が使ってみた結果、ISO100の一般的なフィルムと殆ど変わらない仕上がりになってしまいました。勿論そんなワケある筈がない!、明らかに使い方を間違えているようです^^;。
やはり現代の便利なデジカメを使い慣れてしまっているとなかなか難しいようです(汗)。撮影に関わる多くの作業や考察をカメラ本体が人間の脳に変わってやってくれる上に、撮影した結果がその場で分かる。ダメならその場ですぐにやり直し。。。昔のカメラマンが死ぬほど望んだ未来に自分は居るのでしょうが、こうやってフィルムカメラを使っているとそれだけではない気がしてくるのです。
かつて良い写真を撮るのは職人技のようなハードルがありました。そのハードルをある程度下げてくれたのがインスタントカメラの存在です。ピント調整も必要ないし、焦点距離も使いやすいように定めてくれているし、非常に便利な存在でした。
自分はこのOM-1を、当時のインスタントカメラ的な感覚で使っていました。でもレンズは桁違いに明るいし、被写界深度は深いし、露光時間も微調整ができる。そこの認識が完全に甘かったように反省していますw^^;。
◆とりあえずの結論!◆
今回の撮影を経て自分なりに出したこのOM-1の使い方として、『少々オーバー気味に撮る』と、ある程度綺麗に撮れる事が分かりました。
実はこれ、露出計の電池が発売当時の物とは全然別物という事もあって、計器の針が正しく指されていない可能性があるのです。電池によって微妙に電圧が違ったりしますし、なんせ40年以上前の機械なので、気温や湿度によって加減が変わっている可能性がありますからね^^;。
試し撮りは沢山しました。フィルムも色々使いました。必要なデータは揃ったので、次回からは本格的に撮影を行いたいと思います^^。
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