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2021-02-07

真冬の笹川流れと寒波の爪痕

 随分久しぶりのブログ投稿になってしまった。年明けから色々あってチョット大変だった。静かな日常に憧れる人の気持ちがよく分かった気がする。

 さて、そんなバタバタの気分を少しでも晴らそうとカメラを片手に軽くドライブをしてきた。行先は故郷の海、笹川流れ。

 ここにはめがね岩と言う有名な立ち岩があって、海水浴場としても人気が高く、撮影スポットとしても有名な所だ。新潟出身の写真家で水景クリエイターの『天野尚(あまのたかし)』氏も撮影に訪れている名所。気分転換に行くドライブとしては丁度良い距離だったのでそこへ向かった。天気は嵐が過ぎ去ったばかり、まだ風も強くみぞれ交じりの雨が時折殴るように降っていた。

◆笹川流れの名所『めがね岩』

F22 SS1/2 ISO-100 -5EV APS-C12㎜ PENTAX.K-1 DA12-24 多重露光 平均加算7枚

 現場はとにかく風が強かった(汗)しかも雨が降ったりやんだり^^;

 自分はNDフィルターを持っていないので、荒波の躍動感をどうやって表現しようかと試行錯誤してみた。白飛びギリギリのシャッター速度を攻めてみたりもしたけどどうもしっくりこない。そこで、ある程度ブレるシャッター速度で多重露光を試みた。コレがなかなかにイケるんじゃ?と、思える仕上がりになった!

 強い横風を喰らいながら傘を差して更にレンズの前玉に付く水滴をぬぐいながら(よく見るとぬぐい切れていない)のまぁまぁタフな撮影。しかも手袋を忘れて指が死んだ(この日の最高気温は4度)。

 多重露光での撮影は殆どやる事は無かったけど、何か面白い事が出来るかもしれないと練習はしていた。お陰でそこそこ絵になる写真が撮れたと思う。今回の設定は平均加算で7枚の重ね撮り。シャッター速度が遅めという事もあって、露出補正を目いっぱい暗くして白飛びをかわしながら撮るには平均加算が仕上がりが安定するようだった。

●周辺の地磯も美しい

 笹川流れを始め、周辺の海岸線には長く地磯が続いていて、日本海の荒波に叩かれて形成された海蝕洞なんかも所々に点在している。

 そんな笹川流れの地磯風景はどこを切り取っても絵になる所が多く、自分だけの夕日スポットを持っているカメラマンも居る。

F22 SS1/2 ISO-100 -5EV APS-C14㎜ PENTAX.K-1 DA12-24 多重露光 平均加算7枚

 めがね岩と同じ撮影方法で別の場所で撮影してみた。先ほどの場所と違って国道下の崖の側なので、あまり雨風の影響を受けなくて済む場所。波もそこまで強くないが、海水の流れが活発な所で良い一枚が撮れた。

 NDフィルターが無くてこのような水の躍動感を撮る事をずっと諦めていたんだけど、設定値を気を付ければ多重露光での撮影は結構アリかも知れない。

●表現の幅を広げられるかも

F22 SS1/2 ISO-100 -5EV APS-C14㎜ PENTAX.K-1 DA12-24 モノトーン 多重露光 平均加算7枚

 同じ撮影方法で今度はモノクロ仕上げにしてみた。どんより鉛色の空も相まって我ながらシブい一枚にできたと思う。

 こんな要領で別の撮影にも生かせれば、もっと写真で表現出来る事が増えるかもしれない。コンテストなんか出せるような写真は撮れない自分だけど、自己表現の幅が広がるとなんだか人生を豊かにできそうな気がしてきた。これは良い発見だった。

◆寒波の爪痕

 今年の新潟県では、新年早々から一月の中頃にかけて猛烈な寒波に見舞われ、上越地域では記録的な積雪となり、県内各所では除雪に関わる事故で多くの方が犠牲になった。自分の住んでいる地域も例外ではなく、除雪が追い付かずに交通が乱れる、車庫が倒壊するなど被害が続発した。

 元々平野部に位置する我が家では屋根の雪下ろしが必要になる程一気に降る事はそうそうある事じゃなかったので、それだけでもいかに短期間で大量に降ったかがよく分かる。

●雪被害の数々…

F2.8 SS1/500 ISO-200 0EV RicohGRⅢ

 我が家の米蔵の屋根の一部が雪の重さに耐えきれず崩落した。新潟地震や東北大震災でも耐えて立ち続けてきた築約90年の米蔵。ヒサシ部分が約10mに渡って崩れ落ちた。ショック…

F2.8 SS1/60 ISO-200 0EV RicohGRⅢ

 新車購入してまだ二年そこそこのハイエース。折角取り付けたモデリスタのフロントリップの両方の角が割れた。幸い破片が落ちる事はなかったのでパテを使って応急処置は出来たが、先々別の物に取り換えようと思う。

 割れ方からして深い雪の中を強引に前進してた事が原因と思われる。ショック…

F4.5 SS1/3200 ISO-200 -1.3EV RicohGRⅢ

 割れたガラスの向こうから差し込む夕日が切なく眩しい。まるで世界が終わった後の世界に居るようだ。

 でもこれは決して廃墟で撮影したものではない、車庫の雪下ろしの最中に誤って窓の側に雪の塊を卸してしまった事で自分が破壊したもの。今回の雪では車庫も歪んでしまう程の積雪になってしまった。そこにさらに追い打ちをかけてしまった。ショック…

F3.2 SS1/4000 ISO-200 0EV RicohGRⅢ

 カーブミラーに写り込む真冬の夕焼け空。不思議な色合いをしているが、この時期の新潟の夕焼けはよくこんな色をしている。

 因みにこのカーブミラーには、反対側に相棒がいるのだがコレもまた雪の重さで落下してしまったようだ。いつ落ちたかは分からない。未だ積もった雪の下に居るので、雪が解けてきたら救出しようと思う。

F5.6 SS1/4000 ISO-200 0EV RicohGRⅢ

 別の世界線に居るような、なんとも不思議な夕焼けの色。

 人生には色んな事が、望まなくても起こるようになっている。そんな事誰でもわかりきっている事。

 悲しい事があっても、そのまま生きるしかない。悪い事は言わず、正直に生きていきたいですね。

笹川流れめがね岩

笹川流れ|新潟の観光スポット|【公式】新潟県のおすすめ観光・旅行情報!にいがた観光ナビ (niigata-kankou.or.jp)

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