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2021-02-17

高価でとても買えないでも欲しい…NDフィルターを自作してみた。

 一眼レフで本格的に風景写真を撮影する上でNDフィルターは欠かせない。NDフィルターとは、レンズにスモークガラスを当ててセンサー(またはフィルム)に当たる光の量を意図的に減らす事でスローシャッターで撮影しても露出オーバーにならないようにする為の道具。

 それによって何ができるのかと言うと、スローシャッターによって動いている被写体を意図的にブレさせて撮影する。すると、ピタっと止まっている写真と比べて躍動感が生まれる。要するに表現の一環ですね。水の流れを表現する時に多く使われます。

 そんなNDフィルター、各レンズの前玉のサイズに合わせて簡単に取り付けられる物が多く売っているのでそれを買えば話は早いのですが、全部のレンズに合わせる必要は無いものの、いくつか用意したい物もありますし、自分がメインで使っているレンズにはそもそも合うサイズが無い…。汎用性の高いNDフィルターは数万円単位なのでとてもすぐには手が出ない…そうだ!なければ作ればいいじゃないか!

 って事で早速自作に取り掛かった!材料は全てホムセンで揃えてみた!

◆NDフィルターの目的は減光、必要そうな材料を集めてみる

 なにはともあれ必要になりそうな材料を揃えてみる。構造その物は単純なので沢山材料が必要になるわけではないが、ちゃんと目的が果たせる物を用意しなければならない。

 揃えてみた材料は以下の通り。

  • 車用ウィンドウフィルム(税込み¥968)
  • 大きめの輪ゴム(税込み¥65)
  • アクリル板クリア(税込み¥698)

 占めて¥1731!正直要領を得ない部分もあるのでこのくらいにしておいたw。今回はアクリル板を使用するんですが、手ごろなサイズのガラス板が売っていればそれの方が良かった。が、そんな都合の良い物簡単に売っているハズもなく^^;

◆いざ、工作開始!

 予め言っておきますが、決して不器用な方ではないが、別段技術力があるワケでもないので大らかな目で見て下さい。

まずはアクリル板を切る

 作業台はこんな感じ。装着を想定するレンズはいつも使っているSIGUMA.APO50-500(92Ф)なので、この大きさの前玉でも使えるように作っていく。

 アクリル板の透明度は悪くなさそうだけど、当然ガラス板の様な精細さは実現できないので、最終的な画質に贅沢を言わない事を前提にしている。

 コレを丁度良いサイズに切っていく。見た目以上にカタいのでノコギリでゴリゴリ切っていく。足元には新聞紙を敷いて切り粉を集める。ポリスチレンカッターみたいなのがあれば楽にキレイに切れるかも。

 こんな塩梅で出来上がり。両サイドにはゴムを結ぶので広めに取っておいた。祭りで被るお面の様なイメージになると思う。

スモークフィルムを張る

 この耕作の中では一番の山場!車のガラスに使うスモークフィルムなんです!。車好きで自分でカスタムしたりする人なら割と当たり前に自分でやったりするんですが、自分で張る人ってそんなに多くないと思います。

  カー用品店でも当たり前のように売っている安いタイプの物。その中でも小窓なんかに使うような寸法の短い物を選んだ。結構な長さがあるので、何回でも張り直しが出来る!

 このフィルムは可視率3%程度の物。可視率は光を通す量の事で、スモークフィルムの中では結構暗いタイプの物になる。なるべく長秒を稼いでの撮影がしたいと思っていたので、『最悪暗すぎてもいいや!』と思ってコレをチョイスした。

 スモークフィルムの施工はまず、貼り付け面を霧吹きなどでシッカリと濡らす。このアクリル板はバッチリ新品でメッチャ撥水して大変だった(汗)。当然だけど表面の油分などはしっかり拭き取って、こんな風に撥水しない状態が理想なんですが、今回は新品のアクリル板で特に油分や汚れは無いのもあるのでこのまま作業を進めていきます。

 完全にフィルムで覆ってしまえば楽なんですが、ハーフNDってのも世の中にはあるそうなので、それも出来るように敢えて半分残して張ってみる。

 分かりにくいですが、画像は既に張り付けた状態。大きめに張り付けてその後貼り付け面に合わせてミミをカットしていく方がやりやすい。これが最初からピッタリサイズを作ってピッタリ合わせて張り付けるツワモノも居るんです。職人って凄い(汗)

 貼り付けが済んだらヘラなどでフィルムの中の水泡を中心から外に向かって優しく送り出して気泡無く仕上げていく。この工程で貼り付け面が水を良く弾く状態になっているとメチャクチャやりにくい^^;

 スモークフィルムはセロファンから剥がす時にグシャグシャになりやすい事と、ロールに巻かれているのでもの凄くクセが付いてクルンクルンになる事、貼り付け時にこの二点が注意点ですかね、ほんとイライラしますWw。

●取り合えず出来た!!

 完成形は割とイメージ通り!スモークとクリアの境目の辺りでハーフNDとして調整しながら使用する。

 ミミの部分に輪ゴムが結んであるけど、端に穴をあけてそこに輪ゴムを通しているんです。ハンダ小手があれば簡単なんですが、随分前に廃棄したので代わりにアイスピックをガストーチで温めて溶かし開けました。

 実際に出来上がるとチョット暗すぎたかな?とも思いました。まさかコレをお店に持って行って市販のNDフィルターと比べる訳にもいかずWw。

 今回はアクリル板の片面にしかフィルムを張っていないが、必要であればもう片面にも張って更に暗くするつもりでいます。

◆早速使用してみた!

 何はともあれ使ってみない事には良しも悪しも分からないし、今後の課題も見えてこないので早速テストの為に、新潟市中央区鳥屋野にある『天寿園』へ出かけてみた!

F22 SS5秒 ISO-100 -5EV APS-C15㎜ PENTAX.K-1 DA12-24

 予想通りだいぶモヤってしまったが、思っていたよりいいゾ!?ちゃんとやりたかった水の流れの躍動感を表現できている!一先ず試したい一心で撮影したので、技術的な粗も出てはいるが^^;悪くないんじゃないかと思う。

F22 SS2秒 ISO-100 -4EV APS-C19㎜ PENTAX.K-1 DA12-24

 寄りで撮影するとアクリル板の解像度の悪さもそこそこカバーできるみたいだ。もっと悲惨な仕上がりになる事も覚悟の上だったけど、これならやりようによってはもっと綺麗に仕上がるんじゃないかなと思います。

●別の状況ではどうなのか、海へ行って撮影してみる。

 天寿園では結構日陰があったりと元々明るい状況じゃない場所もあったので、もっと明るい場所ではどうなのか、折角なのでそのまま角田浜の立岩へ行ってみた。

F22 SS1秒 ISO-100 -5EV 19㎜ PENTAX.K-1 DA12-24

 …チョット思っていたのと違ってしまった。もっと波が流れて欲しいが、今のこの作りではこれが限界だった。

◆手作りNDフィルターを検証してみた

 手作りなので勿論色々問題はあった。上がっている写真を見て気付く方も居ると思いますが、一つずつ振り返ってみます。

減光できていない!

 NDフィルターとして作ったのに、早速超致命的な欠点が出たWw撮影データをご覧いただくと分かる通り、絞りはMAX、露出はドアンダー、シャッター速度はそこまで落とせていない…と。。。これもう殆どデジカメの性能によって減光してんじゃん…。

 勿論、この設定で撮っても当然白飛びするのでフィルターとしての存在価値はあるのですが、最初はかなり暗い事を想定しただけに難しさを痛感した。この点に関しては今後、フィルターの追い張りで対応してみようと思います。

解像度が悪すぎた!

 さすがにここは贅沢は言えないんですが、材料がアクリル板でそれをゴムで引っ張ってレンズにお面のように被せているのが結果的にアクリル板を歪ませてしまっていたのです。写真ではそこまで分からないのですが、アクリル板を通してモヤっている事に加えて歪んで更に像が潰れてしまっています。勿論最初に歪まないように考えて作ったのですが、今後はフレームを作るなどして解決を目指したいです。

サイズ感をもっと落としても良かった

 ハーフNDを想定してゆとりのある造りにしてましたが、実際に使ってみるともっと小さく造っても良かったのかなと思いました。そりゃいままで一度も使った事が無いのでその辺全然分からないのですが、アイテムのサイズ感はそのまま使い勝手に繋がるのでこの部分をもっと詰めていくと、より実用性のある物が作れるのかなと思いました。

◆アイテムクラフトは究極の楽しみ方!上手くいくと気持ち良い!

 釣りでもルアーなどの仕掛けを自作する方は結構います。やっぱり自分でイメージして自分で作って、それが上手くいくと最高に楽しいです。

 写真も工夫一つで色んなアイテムを作れると思います。今回はNDフィルターでしたが、創作写真なんかを撮影するなら色々出来る工夫も多いと思います。勿論手作りのクオリティなんて知れてるかも知れませんが、自分の力でやった事が大切なんだと思います。

 さて、まだまだ改善の余地ありありなんで、ヒマを見て作り込んでいきますか!

天寿園

【公式】新潟市 天寿園 – 悠久の歴史と伝統にはぐくまれた華やかな中国庭園と、四季折々に風情のある日本庭園 (tenjyuen.com)

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