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2020-03-12

新潟県立歴史博物館へ行ってきた

 新潟県長岡市関原町にある『新潟県立歴史博物館』。レキハクにようこそ。歴史体験が楽しい!の、見出しでHPも展開している。常設展示では『新潟県のあゆみ』『雪とくらし』『米づくり』『縄文人の世界』『縄文文化を探る』で、新潟県エリアの歴史が遥か昔からどのように営まれてきたのかを、実寸大のジオラマで伝えてくれる。「歴史なんて小難しい」と敬遠しないでほしい。何にも考えないで眺めていても、その世界観に引き込まれる展示だ。一緒に行った友人は「一日居れる」と言う程だ。

 そんな新潟県立歴史博物館、敵的に特別展をやっていて、そこは撮影NGだ。だが例によってここも『常設展示は撮影OK!』となっている。入館カウンターに実際に掲示されているので、遠慮なく撮影も楽しめる(薄暗いのでそこそこ技術は必要だが)。更に動画の撮影も許可されている!少し前の記事で書いたが、糸魚川のフォッサマグナでも、館内をストリートビューで見学できるようになっていた。ここも同じように中を見る事が出来る!

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縄文の暮らしを見ていると、今の自分の暮らしとそんなに変わらない!?

 縄文人の暮らしとはどんな暮らしだったのか。春には山菜を採って、夏には魚を捕って、秋には実りを集めて、冬には狩猟を行う。それだけ聞くと原始人の牧歌的な暮らしぶりをイメージしてしまうが、まぁ概ね合っているのではないかと思うw。当然なのだが、現代社会と比べりゃ明らかに牧歌的な暮らしだ。まだ農業も無い時代の話だから、日々の暮らしは大変でも縛る物が無かったように感じる。農業が発展した弥生時代には、領地を巡る戦争が生まれた事を考えると、暮らしは大変でも平和だったのかな。

 自分は今でも春には山菜を採り、夏には魚を捕り(一年中だが)、秋には実りを集め、冬は大人しくしている。狩猟には免許が要るし、猟銃なんかは意外と維持費が掛かって大変なのだ。

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 山菜を集める縄文人の様子。見たところ、ウルイ・ミズ・ワラビ・コゴメ・ゼンマイと、茶色いのはちょっと分からない。今も昔も変わらない光景なんだなぁ。

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 傍にカタクリの花が咲いていた。これはもう言わずと知れた片栗粉のかつての原料。球根を乾燥して粉末にした物を使っていたらしいが、ご覧の通り小さな花。満足いく量を作ろうと乱獲した結果、一時は極端に数を減らして絶滅するのではと言われた時代もあった。現在は保護され数は回復している。片栗粉はジャガイモデンプンが用いられている。

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 コゴメとゼンマイも生えていた。模型展示だけどホントによくできていて、作った人の拘りがもの凄く伝わってくる作品だ。細かいディテールにも目やると、博物館とは『ここを作った人のセンスの塊』だ。全然堅苦しく歴史の話をしている訳じゃない。

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 冬の狩猟の様子。男たちの向こうには、腹を裂かれているシカが…!なのでこの角度w詳しい様子は是非現地でw。

 傍にいる犬は、所謂縄文犬だろうか。面長で鼻が遠く、全体的にシュッと締まった体付きをしているのが縄文犬。大昔から、西洋でも東洋でも、人と犬は共に在ったのだ。

縄文人の漁業風景

 縄文時代の漁業って、現代的思考で考えるとそんなに大した事してないと思われがち。でも実際には、結構ゴツイ漁具が発掘されたり、現代では高級品の海鮮もごく当たり前の主食だったりと、結構バカにできないのだ。

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 タイにフグにコチに、実にグルメだ。綺麗に捌いて、塩をキメて干す。現代の魚の干物と手順は全く同じ。むしろ現代人より、新鮮で、安全で、旬の美味で、これだけで全然バカにできない。

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 カキやアワビも。お得意の縄文土器で茹でて召し上がる。おっと、後ろのとっつぁんは先に生でかきこんじゃってたよ。

 こんな暮らしの後に見つかるのが所謂『貝塚』だ。「大量のゴミを投棄していたのか!けしからん!」などとのたまう無学なオジサンを見た事があるが、貝塚はやがて土に還り、その層が『石灰層』を形成する。勿論、人の時間で測れない程果てしない時間だが。そしてその石灰層は現代では資源になっている。貝塚は、人も自然の循環の中に在った事を教えてくれる。

博物館は、基本、暗い

 博物館は、暗い。その方が雰囲気があるからいいのだ!よこしまな心を持った男子なら、是非インテリぶって博物館に意中の人を連れ込んで…いや、連れてきてほしい!博物館での振る舞いはホントに『人格が出る』ので、十分注意する事。

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集落の日常に入って体験する

 ここまでは基本的にフレームの向こう側の展示だったが、縄文人のジオラマの中に実際に入れる場所がある。そこではまるで、縄文人の集落に遊びに来たような感覚になる。

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 いつの時代も、必ずこんなヤツいるのなw

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 季節は夏頃をイメージしているようだ。手前に写っている雑草の様な草は、ゼンマイが成長した物。その奥で赤い実をつけているのはマムシグサ、左側で紫色の小さな花を咲かせているのは、猛毒のトリカブトだ!知っている自分からしてみれば、この細かいディテールはたまらない!ちゃんとリアルに再現している!これを作ったクリエイターの方達が、どれだけ愛情をもって作ったかよく分かる!

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 土器で煮込んでいるのは沢山のトチの実だろうか。その奥にはキノコがあるのだが、このキノコ、マイタケやトンビマイタケと言った夏の終わり~秋の始まりに発生する。もし煮込んでいるのがトチの実なら、この集落は夏が終わって秋が始まっている頃、概ね9月の二週目という事になる。ちゃんと季節も正確に合うように作りこまれているのだ。

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 すぐ傍の家屋には実際にお邪魔できる。中はもう真っ暗で、足元に気を付けないとそそうしてしまうので注意。村長、ご無沙汰してます。自分はこの博物館に来るのは三回目。

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 ハタオリ機など無かった時代、こんな風に布を作っていたのか。縄文時代って、詳しく知らないと石器時代のような原始人の生活をイメージしがちなのだが、実際にはかなり文明が進んでいて、生活様式や文化は江戸時代に匹敵するのではと思う。ヒスイや貝を加工して装飾品を作成したり、ファッションを楽しんだりと、実は結構オシャレ。宝飾品の類は今でも不自然には思わないくらいの仕上がりなのだ。

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 発掘されたクルミ塚。ここだけ見ても、今の自分の生活と大して変わらないw

https://crop-of-life.jp/archives/386 ←クルミ拾いをした過去記事

新潟は沢山の縄文土器が出土する

 「どこそこの工事で遺跡が出土して工事が止まったらしい」。そんな話を今でも時々耳にする。そこで発見されるのは主に住居の基礎的な痕跡、土器やアパレル、廃棄した用品などの生活用具、そして墓。墓からは埋葬された人以外にも、その人の所縁の品が沢山埋められている事が多いそうだ。漁師やハンターを仕事にしていた人なら、矢じりや漁具が、女性なら沢山のアクセサリーや、中には調理器具なんかも一緒に埋葬されていた物も発見されたとか。死者への弔いの気持ちは、現代のそれとなんら変わりは無い。本当の意味で自然と共にあった証が、出土品なのだ。

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 非常に状態の良い縄文土器。出土する土器の多くは、粉々に砕けている事が多い。

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 学芸員さんの手によって丁寧に復元された土器の数々。冷静に考えて、現代技術を以てしてもコレを作り上げるのは容易じゃない。ロクロで回して茶碗作るのとは訳が違う。

 たまにコレを見て『こんなの原始人が今と違って仕事もしてないから、ヒマだったからできたんだよWwヒマの産物Ww』とバカにする人が居るが、そういう人はきっと何をやらせてもそういう人なんだと思う。

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 『縄文』とはすなわち縄の文様を指す。そのパターンは多岐に渡り、各家庭毎…を通り越して各個人毎に、しかも更に数パターン持っていたようだ。まさにこの時代を象徴する文化文明であり、『縄文時代』と呼ぶに相応しい技術と知恵なのだ。

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復元された縄文人

 出土した縄文人の遺骨から、その顔つきや人相を再現した模型が展示されている。

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 こういうのは歴史博物館あるあるなのだが、『絶対どこかで会っている人』だ。昔の人の集合写真とかよく見ると、明らかにどこかで会った事ある人が写っている。勿論、会った事は無い。こういう感覚も、地続きで今を生きているからこそなのかもしれない。だって、単純に『ご先祖様』なのだ。ひょっとしたら自分自身のご先祖様かも知れない。

福祉の心はこんなにも古くからあった

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 ここへ来たら絶対に見てほしい。生活が現代よりも肉体派だった時代に、明らかにそれが出来ない人が居た。にも拘わらず『弱者排斥』などせず、『家族』として支えた証拠が出てきているのだ。文化文明だけではなく、福祉でさえ現代の高度な部分に引けを取らなかった。

 少し前に下半身マヒで生まれたライオンが、家族の介護を受けてちゃんと生きている映像が撮影されたのを見た。この縄文人も、周りに助けられながら大人になるまで生きていた。猛獣でさえできた事だ。縄文人にも福祉が出来る。ところが現代は『優生思考』が根強く残る。生き物としては自然な部分もあるのだが、それでは野の獣と変わらない。いや、ライオンにできたなら野の獣より悪い。それくらい現代社会の暮らしは過重なのだと思う。

 歴史博物館に行くという事は、こういう事を学ぶ、という事だ。

雪国の暮らし、時代は昭和へ

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 縄文時代を満喫したら一気に明治~昭和へ。時間がぶっ飛ぶ感じがまた面白い。この博物館のここがまたクリエイターの拘りが全開に発揮されいる場所だ。入っていきなり雪のトンネルをくぐる。その先には懐かしいお店屋さんがあった。

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 昔の街場の金物屋さんって、みんなこんな感じだった。生活実用品を置いてあるお店で、ここは超忠実に再現されていてスゴイ!なぜなら多くが『実際の本物』を展示しているのだ!

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 新潟の、それも随分な僻地に子供の頃住んでいたので、割と見慣れた風景だし、15年くらい前まではまだ見る事があった風景なのだが、やっぱり当たり前だった時代を過ぎて知っているので、懐かしさもヒトシオだ。

 店先に並んでいる品物も、今でもホムセンで買える物もある。ただ、もう現代の一般家庭では使わない物の方が多いかな。

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 これは落し紙と言う物。要するにトイレットペーパーだ。昔はみんなこれだった。この記事を書いている時は、世間では新型コロナショックでトイレットペーパーが買い占めされて、品切れ問題が起きている時だ。今でも一部のホムセンで売っているよ、なんてネットニュースの記事を見た。

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 この辺はいかにも昭和の絵面。何てことない物のハズなのだが、ついついジー…っと見てしまう。

お隣は駄菓子屋さん

 街場のお店屋さんは基本的にズラッと並んでいる事が多い。今で言う商店街だ。車なんてない時代、効率よく買い物をするにはこの形式が一番便利だったのだ。早速入ってみよう!

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 表は開けっ広げ、奥からおばちゃんが出てきそうだ。

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 近くによって見てみよう。自分が中学生くらいの頃にはまだあった物や、さすがに知らない物まで、品ぞろえは豊富だ。博物館の展示と言うよりは、もはや映画のセットだ。

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 横の棚も玩具でいっぱいだ。こんなに間近に見れるのもまた、博物館の良い所。きっと多くの場合、遠くから眺めるだけなのだろうから。

 今の子供たちがコレを見たらどう思うのだろう?昔はこんな玩具をあらゆる使い方をして遊んだ。いかに新しい使い方を発見するかが面白い所だったりする。現代のゲームでは、決まった使い方以上の事は基本的にできない。まぁ、一部の大人達がゲームの中身を改造してとんでもないコンテンツを作って動画投稿して遊んでいるが。自分もそれを見てゲラゲラ笑っていたりもする。

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下駄は下駄屋に聞け

 昔と言ったら、職人も店を構えて仕事をしている姿が多かったように思う。今は作る人と、売る人と、直す人は完全に分業されているのが一般的だ。自分もカメラを修理に出したりするが、買うのは家電屋で、直すのはメーカーorカメラ修理職人、作るのは中国人と、言ったところか。

 昔は家具などは家具職人が近所に居て、タンスや畳はその職人が面倒を見てくれた。そんな昔の人との関わり合いの様なものを、リアル展示によって再現してくれている。

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 自分の生活圏に下駄職人は流石にいなかったが、コレを見ると当時どんな風に職人とお客が関わっていたのか、どんな話をして盛り上がっていたのか、その会話の内容まで聞こえてくるようだ。もし経営者で何か悩んでいる事があれば一度ここへ来ることをおススメする。きっと失った何かに気付くはずだ。ここにあるのは資本主義では到底実現できない領域だ。それでいて、お客様主義のブラックサービス業でもない。縄文人の暮らしから続けてみて来れば、持ちつ持たれつの本当の意味が、ここで分かるはずだ。

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 奥にはコタツとみかん。ここは実際にクツを脱いで上がっても良かったりするのだろうか?だとしたらぜひあちらからこの店を見てみたい!

 暖色系の裸電球が照らす店内にあるのは、大変な暮らしの中の、ゆったりとした時間の流れだった。

実はずっと雪の下だった!

 奥へと進むと二階に上がる階段がある。その階段を上がるとビックリ、なんといままで居たお店屋さんは、深い雪の下にあったのだ!

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 向かって右手が先ほどのお店屋さん。雪国を描いたジオラマの中に入ったような景色だ。この二階のスペースには、カンジキを実際に履ける所もある。雪国暮らしの自分にとってカンジキは割と身近。実は今でも時期が来ると普通にホムセンに売っている。

 これを見て、関東の人とかは『積もりすぎワロタWw』ってなるかも知れないが、魚沼あたりだといまでも普通にこれくらい積もる年がある。守門などは雪の当たり年だととんでもない高さになる。

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 カンジキにはいくつか種類があって、正直細かい話は分からないが、スカリと言う物だったり、ワカンという物だったり、ツメカンジキと言う物だったり。登山用品店でも形状によって随分呼び方が違う。ウチにも沢山のイナワラがあるし、今度ヒマな時にでも藁靴作ってみようかな。

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 古いタイプのスキー板とストック。雪遊びの面影は、今も受け継がれている。因みに自分はスノーボードを先輩に連れられて二回程した程度で、スキーの経験は一切無い。雪国暮らしでも、貧乏人はそんな貴族の遊びはできないのだ。

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 お馬さんがカンジキ履いてるWwこれは好きな写真、よくぞ撮っておいてくれた!当時の人!

 馬が主要な物流手段だった頃には当たり前だったらしい。そら新潟の雪では馬の脚は全部埋まってしまう。北海道には積雪に強いタイプの脚を持った品種の馬が居るそうだ。こんな馬の姿を見ても、雪国の暮らしは雪との闘いなのだと思い知らされる。現代社会においても、『雪はスキー場にだけ降ればいい!』という新潟人は珍しくなく、FM新潟のパーソナリティですらそんな事をのたまう。

 そしていつも思う。ならばなぜ雪国住んでいるのかと。自分にとって雪は、確かに共に生きるには大変な相手だ。でも心で触れればこんなにも暖かいではないか。そして巡る季節の中で雪は、沢山の自然の恵みを育ててくれる。今となってはそんな事すら知らない新潟人は多い。それは海でも山でも田んぼでもそうだ。雪無くして、新潟の実りや獲物はありはしないのだ。

米所新潟の米作りを今に伝える

 新潟と言えば米、もうこれは日本中で通用すると思う。そんな米所新潟の米作りはかつて、どのように行われていたのか。それは結構な人力だった。今と違って当然のように電気も無ければエンジンも無い時代。田んぼに引く水は『人の力』で送っていた。

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 これは本物の稲を展示しているようだった。床にボロボロと粒が落ちていた。本物を用意するとは、なんという拘りようか。

 これは所謂はさ掛けの様子。刈り取った稲を束にして、それを横に這わせた木に掛けるだけの簡単な物。これでじっくり時間をかけて乾燥させた米は、やはり美味いものだ。現代型の米乾燥機は、仕事は早くて大変助かるのだが、やはり品質は時間をかけた天日干しには敵わない。かと言って現代農業ではそんな事をしているほどヒマではない。みんな会社勤めをしているのだから、『仕事は終わらせるのが優先』。のんびり品質の良い物を作れるのは専業農家か、兼業なら仕事を持たない余程ヒマな農家なのだ。

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 人間の踏む力で水車を回して水をかき上げ、それを更にかき上げて田んぼへと送る作業の様子。かつて農業は沢山の人手を必要とした。それが今では機械に打って変わったので、随分楽になった。これだけの人手を動員すると、経済的には極めて非効率。税金を沢山納めなければならない事が人生の主題にされがちな現代においては、こんなやり方をしていては『一人あたりから取れる税額』が少なくなってしまう。日本に兼業農家が多いのは、その方が税金を効率よく取れる上に、食料生産という国家の基幹産業を同時に維持できるという最大のメリットがあるからだ。かつての百姓も、現代農家も、『生かさず殺さず』が絶対的基準だ。

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ここまで来て時間が無くなってきた(汗)

 そもそも来館した時間がもう三時頃の話だったので、そんなにゆっくり見てられなかった。実はここへ来る前は、美人林に居た。美人林に行くのももうすでに昼頃だったので、時間ロスしまくりの無計画なドライブだった。

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 昔の稲作で使用した農具。地方によって様々な形をしている事が多いものだが、使用用途は大体同じ。田んぼはぬかるし、ベトは思い。それらをコントロールするように作られているのだ。

 船みたいな物があるが、これは田んぼの中を移動するものだ。雨が降ったりすると田んぼが水没してしまうのはしょっちゅうだったのだ。現代の水田では信じられない話だが、かつての新潟の田んぼは、特に『潟場』が近くにあるような所では水田が腰まで埋まる事はよくあったらしい。そんな時にこの船を使うのだ。

おっといけない、もう閉館時間だ

 なんという事か、閉館時間が近づいてきた。撮影をせずにサクサク見学を進めていく。そして閉館ギリギリで出た。

 ホントはもっと面白い展示が沢山あるので、どんどん出していきたいのだが、ストビューもあるし、なんと言っても実際に来館してみるのが一番!と、言う事でここまでにしておこう!

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新潟県立歴史博物館

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