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2020-02-12

ジャンクレンズで街中モノクロスナップ

 先日いつものカメラ屋にて購入したジャンク品のレンズ、『SMC FA1:3.5-4.7 28‐80㎜』を持って、新潟市中央区万代シティへ出かけてみた。自分の住んでいる地域は店もロクに無いので、よく万代シティやその周辺の商業施設に行く。万代シティに行く主な目的は本屋なのだが、たまにこうやって気分転換がてら街中の写真も撮ったりする。街中でラフに撮るのもなかなか楽しいものだ。

SMC PENTAX-FA1:3.5-4.7 28‐80㎜ Kマウント

スナップショットとは

 元々『スナップショット』とは狩猟用語で、所謂早撃ちのようなテクニックの事を指す。狩猟の世界では基本的に早撃ちの様な動作を取る事は少ない。獲物を見つけたら、気配を感付かれないように近付き一発で仕留める。突然鉢合わせした獲物に反射的に発砲するのは、誤射のリスクも伴うのでほぼする事は無い。ではどんな時にスナップショットをするのか、それは飛び立つカモを撃ち落とす時にこのテクニックを使う。クレー射撃のイメージだ。既に構えた状態なので、西部劇の様な早撃ちとは違うが、要領はこんな感じ。

 では写真におけるスナップショットとは…!心が『これだ…!』と、思った瞬間にシャッターを切る!と、言うものらしい。らしいと言ったのは定義は決まっていないらしく、別に早撃ちのようにシャッターを切らなくても心の向くままに写真を取る事を総称してスナップショットと呼ぶらしい。そこらへんの詳しい事は、自分より詳しい人はゴマンとおられるのでその方たちのいう事の方が間違い無いと思う。

 なので自分の中では、軽い装備で街角のワンシーンを『ラフに切り取る』事をスナップ写真と呼ぶ事にしてる。軽快に町の風景を切り取っていくのは楽しい事だ。

雰囲気系、モノクロスナップ

 チョット前振りが長くなってしまったが、2020年2月11日の万代シティの街角をモノクロ写真で『クロップ』してきた。

自動販売機

F13 SS1/400 ISO-200 -0.3補正 33㎜ K-1 FA28-80
F14 SS1/40 ISO-200 -0.3補正 55㎜ K-1 FA28-80

 自販機なんてどこにでもあるんだけど、この『どこにでもある風景』ってなんでもグッとくるものがないだろうか?人によって違うだろうが、例えばそれが家並みだったり、メチャクチャ張り巡らされた電線だったり、所狭しと並べられた魚や野菜だったり、人混みだったり…自分は缶コーヒーをよく飲むのでこの自販機の存在は大きいのだ。

 以前呼んだ文庫小説、『三日間の幸福 著者-三秋縋』にもこの自動販売機が重要な存在として描写される。そこで描かれる自販機像が、自分の中の自販機像にとても通じるものがあって、挿絵が無くてもその姿がありありとイメージできたのが印象的な小説だ。勿論、それだけじゃなくストーリーもとても胸を打つ物だったので、良かったら手に取ってみてほしい。

 街角に当たり前のように在る自販機。海外ではこんなもの設置すればすぐに破壊されて中身を奪われるので、なんだか治安の象徴のように取り上げられる事があるそうな。新潟ももれなく自販機の傍に自販機…な、地域なので、もっとスナップしておけば良かったと現像しながら思った。

剥き出しのままの前時代

F4.5 SS1/1000 ISO-200 -0.7補正 48㎜ K-1 FA28-80
F4 SS1/500 ISO-200-0.7補正 43㎜ K-1 FA28-80

 凄い…ブレーカーが剥き出しだ…雨風の強い日は濡れてスパークしないのだろうか(汗)なんだかやたらと密集した電気メーター。配線はそのまま外壁を伝って、更にその上に蔦が伝って…。きっともうずっと昔からこんな風に在ったのだろう。

 これは新潟駅から少し離れた飲み屋街の一角の風景、古めかしいお店が密集する場所。今だったら建築基準法とか、消防法とかで絶対にこの状態での新築は許されないのだが、昔はなんだか色々と大らかだったと言うか、あんまり細かい事は気にしないで、とりあえず『問題が起こらないように自己管理をキチンとしてね』みたいなニュアンスでなんでも回っていたように思っている。まぁ、結局それが後々様々な事件事故に繋がっていくのだが(汗)。

 こんな風景も剥き出しのまま残っているというのは、色んな事を考えさせてくれる。それは決して『これはキケンだからすぐ直せ!』とか『みんなタイマイはたいてちゃんとしてるんだ!』などの思考ではなく、『時代に追いつく為に急いだ時代だったのかな?』や『このメーターやブレーカー達はどれだけ沢山の酔っ払いの笑顔を見てきたのだろう』と、その時代に思いを馳せてみる。自分の写真力では、伝わらないけどねw。

光と影と地面

F5 SS1/2000 ISO-100 -1補正 43㎜ K-1 FA28-80 

写真雑誌とかめくると定期的にこんな雰囲気の写真が掲載されている。昔は良さがよく分からなかったが、光の当たり方と、影の伸び方や入り方、地面の模様なんかがうまい事流れてくれるとなんだかその場所の空気感が伝わってくるようだ。

F16 SS1/125 ISO-100 -1補正 68㎜ K-1 FA28-80

 足元にハトがやってきた。絞りをグリグリ弄っている時に来たもんだからかなり絞り込んで撮ったが、本当は解放で撮りたかった。

 このハトの足をよく見てほしい。毛玉のようなゴミが絡みついているのが分かる。このハトは先月まで足に紐が絡んで歩き辛そうにしていた。バスセンターの立ち食い屋で見かけた。町の中で暮らす野鳥はこんな風に『人災』に遭う事がよくある。町の中だけじゃない、地球上どこに行ってもビッシリ人間が居る。野生動物はこの『人災』に苦しめられている。

F5 SS1/2000 ISO-100 -0.7補正 28㎜ K-1 FA28-80

 街路樹は街造りの象徴だ。どんな風に立てられているかでその街の都市レベルみたいなものが分かる。柳都大橋の近くに整備された比較的新しい歩道。広く整備されてベンチもある憩いの場だ。

広く撮る

F3.5 SS1/3200 ISO-100 -1補正 28㎜ K-1 FA28-80
F11 SS1/100 ISO-100 -1補正 28㎜ K-1 FA28-80

 スナップって、被写体に寄り切ったり、『あっ』って思う瞬間だから比較的近い所で撮影したりするイメージだけど、街の風景をチョット引きで切り抜いてみるのも面白い。特に高い所から全体を入れ込むといつもと違う街並みに見える。ここの近くに新潟日報のメディアシップというビルがあって、展望階は越後平野をぐるっと一望できる地元の有名スポットになっている。よくそこで広大に広がる街の風景を撮影しているのを見るし自分もするが、あそこまで広く撮るともうスナップとは言い難い感じになってしまう。

 程よく広く切り取った方が、なんというか、街の息遣いみたいなものは伝わってくると思う。

ベンチばかり撮ってしまう

F3.5 SS1/250 ISO-100 -1補正 28㎜ K-1 FA28-80
F4 SS1/2500 ISO-100 -0.7補正 28㎜ K-1 FA28-80

 カメラ持って散歩に出かけると『なんかいっつもコレ撮ってるなぁ…』なんてものはないだろうか?特に意識しているわけではないが、自分も気が付くととにかくベンチを沢山撮っている。あと、自販機。理由は簡単、『これ撮っても人畜無害』だから。ラフに撮っているのが楽しいからと言って、うっかり誰かの権利を侵害してしまっては元も子もない。ベンチと自販機はその心配が少ないので、選んでしまうのかもしれない。

 つい最近もスナップショットについて炎上するような記事を目にした。専門的な事は分からないが、それはスナップショットと言うより『不意打ち』みたいなものだった。得てして盗撮とも言えるそれは、確かに炎上してしまうと思った。

 だからベンチや自販機は良い被写体だよ。。。

街中でカメラを使う時は『人』に配慮する

F4.5 SS1/2500 ISO-100 -0.7補正 65㎜ K-1 FA28-80

 スナップショットで一番怖いのはやっぱり『人』だと思っている。それは場合によってはプライバシーの侵害とか肖像権の侵害とか問題が多いからだ。特にネットやSNSで写真を投稿する人は気を付けなければならない。自分一人で楽しむからどこにも公開しないと言ったとしても『撮った事が問題』となるケースもあるので注意が必要だ。

 基本的に自分は人がなるべく写らないように、写ってもそれが個人を特定できるような写真にならないように常に考えている。一番は写さない事。人が写ってしまう時は大きくボカすのも一つのテクニックだと思う。

 余談だが、以前あるカメラマンがお祭りの写真をSNSに上げたところ、そこに写っている人から肖像権とプライバシーの侵害で撮影者が訴えられた事例を聞いた事がある。結局『景勝地や観光地に人が大勢いるのは当たり前で、当該の写真は原告個人の権利を侵害する意図があったものとは言えない』と、訴えが退けられる判決が出た。でもこの事でたとえ法を犯していなくても『人が写れば訴えられる可能性がある』事が明白になった。

 街の一瞬の風景を切り取っていくスナップショットは面白い。多分同じ写真は二度と撮れないし、ひょっとしたら何十年後かに『貴重な一枚』になるかもしれない。配慮は慎重にね。。。

F4 SS1/4000 ISO-100 -0.7補正 33㎜ K-1 FA28-80

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