新潟では秋の実りの収穫を終えると、豆アジなどの小魚が近場の漁港なんかで手軽に沢山釣れるようになります。春のアジは型が良く釣り応えもあるのですが、数はあまり期待できず、場所や日取りにアタリハズレが大きいのですが、秋の釣りはそういう事はあまりなく、大体いけば満足に釣れると言った具合で子供からいい年こいたオジサンまでとても楽しめる釣りです。
我が家でも毎年この時期は夫婦で豆アジなどの小魚を釣りに近所の漁港へ通います^^。なんせ簡単な釣りなうえに、様々な料理で美味しく楽しいので釣り初心者にもおススメです。
そんな手軽な豆アジ釣り。我が家では夫婦でよく釣行します。あまり休みが合わないので二人の時間として大切にしています。
目次
- ◆アジ・サバ・イワシ、小魚天国!
- サビキ以外でも釣れるのが楽しい
- ◆軟体生物捕獲!ドライブがてらのライトゲームも楽しい!
- イイダコ釣りというライトゲーム
- いつまでも変わらない原風景
- ◆ライトゲームの王者、アオリイカ!
- イカの活性が上がる夕マヅメを狙って
- 暗くなったらナイト向けカラーで
- ◆僅かな時間を大切にする事
- 夫婦で釣りをする時間
- ◆釣りは沢山の事を教えてくれる
この釣りの動画はコチラ
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◆アジ・サバ・イワシ、小魚天国!
我が家の近所の釣り場では昔から豆アジがメジャーで一番人気で、幅広い世代から愛されてきました。
釣り方は基本的にサビキという小さい針が沢山付いた仕掛けを使うのですが、これまでは逆に豆アジ以外あんまり釣れる事がなかったのです。関東で行われる同じような釣りでは、魚種が豊富で色々釣れるのが楽しいみたいですが、特に自分が子供の頃はサビキで釣れるのなんて豆アジかサヨリ、良い所でカマスしかいませんでした。時々別の魚が混ざる事もありますが、狙って釣れるような事はありませんでした。
ところが近年、これまであまり釣れなかったサバやウルメイワシ、型の良いマイワシまで思うように釣れるようになりました。それはそれで良い事なのですが、自分の知らないところで海洋環境の変化が起きているのでしょうか。。。
因みに2021年の新潟市近海では、とてつもなくサバが釣れました。我が家も知り合いの漁師から一気に50本も貰いました^^;。
●サビキ以外でも釣れるのが楽しい
アジ釣りと言ったらサビキ仕掛けを使うのが定番ですが、ジグヘッドにアジングワームや、2~5g程度の小さなメタルジグを使う事もあります。
自分は活性が高く群れの中に良型が混ざっているような時は3gのメタルジグをよく使います。この方がサビキよりも手返しが良く、方の大きいのから順番にバイトしてくるので釣果効率が良いです。
メタルジグで釣れたアジ。写真は小アジ程度のものですが、サビキには豆サイズから先に食いついて来るので釣り分けが可能です。
余談ですが写真のこのアジ、マルアジという種類で普段見慣れているマアジとは別の魚なんです。
体高がマアジより低く、背中はやや緑がかっていてマアジのように金色にはあまり輝かないです。捌いてみると身はサバのように血色が強く、刺身ではあまり食味は良くありません。なので揚げ物で食べるのがおススメです。
因みにこのマルアジ、水族館ではペンギンやイルカのエサとして利用される事が多く、スーパーに並ぶのは見た事無いですね~。お惣菜のアジフライとかになっているのかな?。
たまに釣れる他の魚
サビキ釣りをしてるとたまに変わった魚種が掛かる事があります。チャリコなんて呼ばれている小さな鯛の子(4㎝くらい)や、コッパと呼ばれるメジナの子(これも3㎝とか)がたま~に釣れます。食べる所が無いのでそのまま放しますが、自分が子供の頃は10㎝くらいの鯛の子やクロダイの子は味噌汁の具にする家庭が多かったです。
そんな中妻のサビキにキジハタの子がヒットしました。これ…3㎝ないんじゃ…。勿論放しました^^;。他にキスやらソイやらエソやらなんでも掛かってくるのでライトゲームは楽しいです^^。
◆軟体生物捕獲!ドライブがてらのライトゲームも楽しい!
夫婦で休みが合う時はいつも通っている漁港(車で15分程)から、自分の故郷の海(車で1時間以上)の漁港へ足を延ばす事もあります。
クーラーボックスに氷を沢山詰めて準備をしたら、風景写真を撮ったり美味しい物を食べたりなど寄り道しながら目的地に向かいます。こんな風に釣りメインじゃなくても、車でお出かけ気分で普段と違う海でライトゲームを楽しむのも良いです^^。
●イイダコ釣りというライトゲーム
目的地の某漁港に到着!。早速仕掛けを足元に落としてじっくり探ってみると…開始1分で乗りました^^。
イイダコという小型のタコで、砂地の漁港内などに広く生息しています。テンヤ一つでできる簡単な釣りで、女性や子供も楽しめる釣種です。
この写真のイイダコは水深にして恐らく1mも無いような所に居ました。近くに漁港のお土産屋さんがあるのですが、そこに居た観光客にすっごい見られましたw。
釣り自体は手軽で簡単なのですが、ボトム(海の底)を叩く釣りなのでいかんせん根掛かりが多いです^^;。なのである程度仕掛けの動かし方に慣れてないとうまく釣れないです。
大きな仕掛けではなくイイダコ自体も基本は砂地の底に居るし、最近では専用のテンヤは根掛かりしにくい構造になっているので是非チャレンジを!。
釣種を増やして豊かな食卓
この日の釣果はこんな感じ。
サビキやらアジングやらイイダコテンヤやらエギやらを持って行けば、状況に応じて付け替えてれば釣種を増やして豊かな食卓にできます。
仕掛け自体が細かいのでこれだけ何種類も持って行っても荷物は殆どありません。写真が無くてすみません。。。次回はちゃんと道具の写真も用意します^^;。
●いつまでも変わらない原風景
ここは干物で有名な漁港でして、他にも遊覧船が出ていたりイートインスペースがあったりととても楽しい所なんです。過去にタレントが来るテレビの取材も受けていました。
まだ夏の風の香りが残る9月の終わりの日差しに照らされた干物。港を出港する船の音。浜焼きの焦げた匂い。
自分の写真力ではそんな空気感まで伝える事ができないですが、こんな風景がいつまでも残っていて欲しいですね^^。
◆ライトゲームの王者、アオリイカ!
ここ10年ちょっとで完全に定番化した釣法にエギングというモノがあります。エギという海老に似た疑似餌(つまりルアー)を使ってアオリイカを釣る釣法なのですが、長い釣りの歴史の中でこれまでと違うのは、【シャクってダートさせて誘い、フォールで抱かせる】というアグレッシブな釣りに進化した…と言う点です。
それまでのアオリイカ釣りでは、キビナゴという小魚を塩漬けにしたエサをテンヤに縛って使うテンヤ釣りが定番でしたが、エギを左右に飛ばすように動かしてアオリイカの本能を刺激し、捕食や攻撃行動にスイッチを入れて抱かせる(食わせる)事で釣る極めてルアーフィッシングライクなカッコいい(?)釣りに進化させたのがこのエギングです。
メリットとしては餌を使わなくて良い事の他に、これまでアオリイカ釣りはナイトゲーム(夜釣り)が基本でしたが、デイゲーム(日中の釣り)で釣果を上げられるようになりました。
(それ以外にもメーカーさんがシーバスルアーの如く豊富なエギを沢山売る事ができるようになっただけでなく、フローティングルアーと違って底取りするのでロストが多く秋になるとそれなりの売り上げが見込めるとかなんとかかんとか…)
●イカの活性が上がる夕マヅメを狙って
エギングはデイゲームでも釣果が出るのがメリットですが、やっぱり薄暗い方が活性が高いのは事実なので狙いやすい夕マヅメの時間帯に叩いてみました。
因みに明るい時間帯にポイントに入ってアジなどを一しきり釣りながら時間が来るのを待ちます。
秋も深まる10月の初め頃、この時期の日本海の夕日はいつ見ても格別な風情があります。これだけはいつの時代も変わらないでいてくれるから嬉しいです。
我が家は米農家なので、一番数釣りができる時期は稲刈りが忙しく釣りどころの騒ぎではないのでイカ釣りはいつも9月の終わりから始まります。
まだ明るさ残る内はアピールカラーにラトルで
まだ少し明るさが残る時間帯から早速反応がありました。2.5号のエギ王ライブは定番のオレンジでデイゲームはとても重宝しています。
ラトル音に反応するイカは小ぶりではありますが、嬉しい一杯です^^。
●暗くなったらナイト向けカラーで
完全に日が落ちると徐々にイカパンチなどの反応が出始めます。足元には先程までウルメイワシが釣れていたので活性は悪くないはず!。
ナイト用に用意しておいたカラーに一撃で反応してきました。ラトル音無しはイカを刺激し過ぎないのでしっかり反応させる事ができますね。
立て続けにもう一杯!。短い時間でパタパタと釣れてなかなか満足です^^。
因みに一連の以下の釣果…全て妻なんですけどね~…^^;。
夕方の4時頃から夜の7時過ぎに帰宅。釣果はこんな感じ。
イカにアジにイワシにサバ、種類が豊富なのもライトゲームの醍醐味ですね^^。
◆僅かな時間を大切にする事
釣りに行くのはいつも仕事が終わってからなど、隙間時間で釣行します。本当はもっとゆっくりじっくりしたいのですが、世の中なかなかそうはいきませんよね^^;。
だからこそ僅かな時間をどれだけ大切にして生きていけるかが、人生の質を高めるポイントなのかなと思います。
●夫婦で釣りをする時間
日本海に夕日が沈む風景。子供の頃から数えるといったいどれだけこの風景を眺めてきたのだろうか。特にこの時期の夕日は胸の奥に眠る様々な感覚を呼び覚まします。
港と言ったらネコ、ネコと言ったら港ですね。ここはアジ釣りの人が多く訪れるのでよく釣れたアジをねだって歩いていますw。近くに学校もあって、夕方になると学生がネコを構いに来る他、地域ネコとして面倒を見られているこのネコ達にエサを与えに来る人が居ます。
因みにこのコ達は手術済みです。
アジうまいにゃ♪
頭からバリバリといくんですよ~^^;。
我々夫婦の事もすっかり覚えてくれているようで、自転車で近付いていくと結構遠くからコチラに近寄って『はやく箱開けるにゃ!』と言っているかのようにクーラーボックスに寄ってきますw。
なんだろう…なんかこう言うのって不思議な時間ですよね。日常の端々にある何気ない事なんですが、もし日常からこういう瞬間が無くなったら、人生とはなんとつまらないものなんでしょう。
なんせ数が多いので二人で捌きます
沢山釣れるのは嬉しいのですが、命を奪った以上その責任は大変に重く、どれだけ無駄なく綺麗に処理できるかがその命への敬意として証明できるものであります!。
昔の人々はきっと、いつもこんな風に時間を過ごしていたのかな…なんて思うと会社に追いかけ回されるような日々がなんとつまらない時間である事かとついつい思ってしまいます。
そして会社の為にこんなゆったりした時間でさえ、いそいそとこなさなければならないのか…と、少々卑屈にもなったりしますw。
左からマゴチ、メゴチ、キス、ヒイラギ、イイダコ、サバ、アジ。ライトゲームは魚種が豊富で豊かな海ですわ^^。
左のマゴチの口は大きくやや上向き、右のメゴチの口は小さく下を向いています。捕食するエサが違うのです。マゴチは主に小魚を捕食しますが、メゴチは砂の中に居るゴカイ類などの虫エサが主食です。
釣れた魚を改めて観察するのも面白いですよ。獲物を知る事は成果を上げる事の第一歩になります。
どれだけ美味しく料理できるかが、その命への敬意になる
豆アジを揚げて南蛮漬けにします。小さい物は頭とワタを除いたらそのまま揚げますが、少し大きい物は中骨がゴツいので三枚におろします。
『豆アジを三枚におろすなんて正気じゃない…』なんて言われりもしますが、おろした中骨は出汁を取って味噌汁にします。
釣る準備をするところから料理するまで、一つ一つに時間と手間をかけてみると現代人の暮らしはなんと窮屈な有様をわざわざ作るのだろうとギモンにさえ思ってしまいます。
◆釣りは沢山の事を教えてくれる
『7日間幸せになりたければ豚を殺して食べなさい・一生幸せになりたければ釣りを覚えなさい』
中国の諺だそうです。因みにイギリスでは同じような言い回しで一生幸せになりたければ正直でいなさい、なんてのがあります。
言葉の真意までは分かりませんが、釣りに一番必要なのはなんと言っても忍耐です。
時期を待って情報を集めて、時合を見極めて準備をして、満を持していざ挑んでも結果は誰にも分らない。それでも釣果が欲しければ辛抱強く挑み続けなければなりません。
人生はきっと、そうやって生きれるようになって初めて得る物があるのかもしれません。この諺はきっと、思い通りにならない結果に自身がどれだけ落ち着いた心構えでいられるのかを釣りに例えて教えてくれているのかも知れませんね。
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