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2021-03-18

『なんか違う病』GR3で改めて写真の撮り方を考える ~いくとぴあ食花~

 写真を撮るのは好きだし楽しい。思い出も形にして残せるし、絵心が無い自分の様な人間でも視覚や心象に訴える作品が作れる。写真は自己表現としての在り方もあると思っている。

 そんな写真撮り、撮れば撮るほど『アレ…なんか違うな…』ってなる事が増えてくる。何が違うんだろ?他の人も同じ感じになるのかな?。こうなると暫くの間、なんか違う病に陥って何を撮っても良く思えないw。これまでそんな時は、テーマをガラッと変えて写真撮りをしてみたりしていた。風景写真ばかり撮っていて、何違う病を患ったら街中でスナップ撮影をするなど。そんな事をしていたら今では山に行ったり街に行ったり、沢の真ん中で三脚構えたりコンデジやスマホカメラで街中を適当に撮り散らかしたりするようになったのです^^;。ブログやっているなら風景だけ!などワンテーマにした方が良いのでしょうが。

 ただ、テーマを変えるだけでは視野が狭いままなので、結局それは解決策としてはベストではなかったと、今では思っています。そこで特にテーマとかそう言うの持たずに『目で見て良さそうなら撮ってみる』事だけを意識して写真を撮る…と、いう事をやってみました。結果的にコレがなんか違う病の治療に一番効いているように感じています。完全に主観なのですが^^;。

 ゴリゴリの一眼レフだとどうしても『撮るゾ!!』になってしまうので、ラフに撮れるGRⅢはこんな時ホント良いカメラですね^^。

◆自分の気持ちだけに集中して切り取る

 『あ、コレなんか良いな』とか、『この感じ…好きだ…ポッ』みたいな事は誰でもあると思うのです。そんな自分の気持ちだけに集中して、それが無ければもうシャッターを切らないくらいの考えで様々視点を変えてみました。当ブログでもすっかりお馴染みの新潟市中央区鳥屋野にある『いくとぴあ食花』に行って、撮影をしてみました。

いくとぴあ食花|新潟の観光スポット|【公式】新潟県のおすすめ観光・旅行情報!にいがた観光ナビ (niigata-kankou.or.jp)

F3.2 SS1/640 ISO-100 -0.3EV RicohGRⅢ スタンダード

 食花館は沢山の花が展示されていて、無料で誰でも見学できるし、時々園芸物を販売している事もあります。変化に富んでいて、しょっちゅう来る割には飽きないでいるのはきっと、ここを管理されている方が常に何か素敵な事は無いかと思案して下さるからですね^^。

 入ってすぐの所にクルミが沢山入ったプランター作品が展示されていました。光と影と、色味がとてもマッチしていてシックなコマーシャルフォトみたいな雰囲気を漂わせていました。なんとなく気持ちのままに撮っただけなのですが、今見ても『これなかなか良い雰囲気じゃない?』って自分で思えます。

F2.8 SS1/125 ISO-100 0EV RicohGRⅢ スタンダード

 見ざる、聞かざる、言わざるウサギw。こういうの可愛いですよね^^。黄色い花を添えた花瓶の後ろに隠れるように置かれていたので、ちゃんと見ないとある事にすら気付かなかったでしょう。後ろには沢山の花瓶が展示されていますが、その花々から木漏れ日のように光が差し込んで柔らかな雰囲気でした。普段それなりに気にしている絞りとかはカメラ任せにして、露出補正だけを弄るようにしています。

F2.8 SS1/250 ISO-100 0EV RicohGRⅢ スタンダード

 いくとぴあ食花と言ったらコレ!(と、勝手に思っているw)。いつも違う花が散りばめられている凄い映えな水瓶。ガラス張りの前の花が並ぶひな壇の所にあるので、光が良く当たりとってもキレイ。ちょっと豪華で華やかな雰囲気でした。

●視野を広げて大きく見渡す

 『アレもかわいい~!コレもかわいい~!』と、女子みたいに探すのも良いのですが、その気持ちのまま上を見上げたりするとまた世界が変わってきます。この食花館は建物もとても綺麗で、天井まで見所満載です。

F3.5 SS1/160 ISO-100 0EV RicohGRⅢ スタンダード

 食花館の天井、幾何学模様のようになっていて、建築物として単純に凄いと思えるのですが、意識しないと真上なんて見ないですね^^;。丁度雲がかかってしまったのでしょうか、天窓から射す陽光が散ってしまってます。目線でもなく視点でもないこの角度でみる世界は実にアートな雰囲気でした。

F6.3 SS1/2000 ISO-100 -1EV RicohGRⅢ スタンダード

 この棟は園芸花卉類が展示されている所はガラス張りになっていて、屋内でありながら庭園の様な雰囲気で花を楽しめる場所になっています。晴れの日は陽が射して、雨の日は雨風の音が伝わってくる。この日は見上げると眩しいくらいの日差しで、棟内も暖かくまるで春を通り越して初夏の様な雰囲気になっていました。格子の向こうに見える空がとても綺麗で、日差しの中のコントラストに『あぁ…ずっと昔にこんな空を見上げた事があったな…』なんて思ったりもするようなシネマティックな雰囲気でした。

◆仕上がりイメージの表現を感じてみる

 街中なんかを歩いていると、『あ、コレ白黒で撮るとカッコいいかも』なんて思う風景に出会ったりすると思うけど、だいたいそんな時に限ってカメラなんて持っていないもんで^^;。

 そんな風に仕上がりイメージが先行して閃く事も多いと思いますが、実際に先行して感じたシーンを切り取ってみました。

●モノクロは慣れてくると閃きやすくなる

F5 SS1/400 ISO-100 -0.7EV RicohGRⅢ ハードモノトーン

 床に差し込んだ光と、その両脇に落ち着いている影が絶妙で、パッとモノクロのイメージが浮かんできた。ガラス張りの窓のフレームがふんわり浮かんでいて、影のアクセントも良い^^。本当はここに誰か通りすがるとより絵になったかも。昼下がりの静かなガーデンに佇むドラマティックな雰囲気でした。

●控えめなカラー程ビビットに

F4 SS1/250 ISO-100 -0.7EV RicohGRⅢ ビビット

 色が沢山映えているカラフルな景色に遭遇するとより高彩度で撮りたくなりますが、この一枚は必ずしもそうじゃないんだなと気付かせてくれました。

 GR3の仕上がりイメージ『ビビット』は結構彩度マシマシな色合いなんですが、この写真はそこまで色を主張していないですね。この花を見た瞬間に色を強めに表現したいと閃きました。差し込む光と反対側の陰のコントラストが、控えめなこの花の存在感を引き立ててくれて、まるで花嫁の様な清楚な雰囲気でした。

◆頭の中の理屈より、心で感じたものを優先する

 一番は自分の中にある感覚を優先する事だと改めて思いました。自分の中の感覚とは、『綺麗だな』とか、『シブい!』とか、『これは取り合えずでも撮っておこう』みたいな、直感を大切にすることでそれがより鍛えられて、本当に良いシーンに対して瞬発力が付いてくると思いました。

 あんまりしっかりテーマを持つと、それに凝り固まってしまって返って何を撮りたかったか分からなくなる事があるんです。今回の写活ではそんな凝り固まったものを上手に解す事が出来ました。

 自分の気持ちを優先するあまり、北海道などの景勝地で起こっているような悲劇に繋がらないようにだけ十分考えながら、これまで以上に直感を大切にしていきたいです。デジタルはいくらでも撮れて、いくらでも撮り直しができますから^^。

いくとぴあ食花

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