toggle
2020-06-23

瓢湖のあやめ祭り、平日にアヤメとアジサイを愛でる

 6月22日の午後、仕事が終わってから白鳥で有名な瓢湖で行われているあやめ祭りに行ってきた。ホントは前日の21日日曜日に訪れているのだが、あまりの混雑ぶりに近寄れずその場を離れてしまった。

 今回のあやめ祭り、天候は冴えず花の見頃は若干過ぎてしまっていたが、公園内に咲いているアジサイは見事な咲き誇りだった。この日は、この時期見られるカモの親子も見れた。

◆五頭山や二王子岳を背景に咲くアヤメ

F5.6 SS1/60 ISO-100 0EV 140㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 今年は春先からの高温のせいか、例年より見頃を迎えるのが早かったようで、自分が訪れた時には少しクタっとなってしまっていた。それでも庭園に咲き誇るその光景はまさに祭り、花姿だけで随分賑やかな感じになっていた。

F6.3 SS1/60 ISO-100 0EV 170㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 この時期全国各地で『あやめ祭り』と銘打ったイベントが開かれている。新潟界隈では有名な『五十公野公園あやめ祭り』も勿論、会津美里の『伊佐須美神社あやめ祭り』にも行った事がある。

 瓢湖のあやめ園は、近年遊歩道の部分や畑の拡張、景観と環境を両立する水路が整備された。駐車場も完備されていて、多くの人が訪れる公園だ。

●露出アンダーで撮る花の写真

F6.3 SS1/200 ISO-100 -2.2EV 240㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 メインのアヤメの花をパチリ。本種や近縁種のハナショウブは花びらがとても大きい。パリっと綺麗に開いているタイミングはとても短いのだ。

 どうせ天気も冴えない曇天だし、白が基調の花だったのでEVどアンダーで撮ってみた。

F8 SS1/250 ISO-100 -1.7EV 93㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 こうやって撮ると花が強調されて、静かな水辺の空気感も伝わるようで好きだ。

F9 SS1/80 ISO-100 -1EV 170㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 アヤメと言えばやっぱり紫を基調とした品種。近頃は、凄まじい数の品種が開発されていて、とてもじゃないけど覚えきれない(汗)コチラもアンダーで撮ったが、影が弱くそんなにシックに写らなかった。

●アヤメ畑の中からカモの親子が出てきた

F5.6 SS1/125 ISO-400 0EV 240㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 アヤメ園内を散策しながら撮り歩いていると、畑の間から周囲を伺うようにカモの親子が出てきた。瓢湖の湖の方に行きたいようだ。湖のコチラ側は低いネットがしてあるのだが、結構ゆるいので大人のカモくらいなら簡単にまくり上げてくぐってしまう。ヒナにはちょっと厳しいか…野生動物なので余計な手出しはご法度…でも近くに居たお爺さんが手を出して、ネットをまくり上げた。

 カモは一度に8羽くらい生むのだが、連れているヒナは5羽…元々この数だったのか、ここまで来る旅路が厳しかったのか。折角生まれてきた命、立派に育ってほしい。

◆アジサイの方がメインになってしまった

 一応あやめ祭りと銘打っているのでホントはアヤメの写真をバンバン撮って、もっと勉強して撮影の腕を磨くつもりだったが、現場は全体的にパッとしない…。居合わせた他の見物客の方も同じように呟ていたから、やっぱりそうなんだと思う。

 ところがこの日訪れた瓢湖では、アジサイが綺麗に咲き乱れていた。アヤメ園の外周に沿って、ちらほらと植えらている程度だが、コレがなかなかに見事のな咲きっぷりだった。

F5.6 SS1/40 ISO-100 0EV 93㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 アヤメ園をバックにボリューム満点のアジサイ。こんなにぎっしり咲いているのを久しぶりに見た。これはちょっとテンション上がる。

F9 SS1/50 ISO-100 -1.7EV 50㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 パラパラと咲くガクアジサイ。花火が開いたみたいな華やかさを持ちながら、あまり主張しない控えめな存在感。

F5.6 SS1/125 ISO-800 0EV 240㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 明るく撮ってソフトな質感でこの花の魅力を伝える。

F5.6 SS1/50 ISO-100 -0.7EV 140㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 グッと影を入れ込んでシックな雰囲気がある事も伝えたい。

F5.6 SS1/13 ISO-100 0EV 170㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500

 オーソドックスなアジサイ写真も。雨なんか降っていると逆に梅雨らしい写真が採れたのかも知れないが、そんなところもパッとしないとは、自分は実に『持っていない人間』である…。

●折角撮るなら、観察もしてみる

F2.8 SS1/80 ISO-100 0EV APS-C18㎜ Ricoh GRⅢ スタンダード マクロ

 これはガクアジサイの接写。花に見える部分は実は『葉っぱが変化した物』で、額縁のように囲っている事から『額紫陽花』と名付けられた。花本体は中央の粒が集まった部分。ここは『花蕾(からい)』と言って、ブロッコリーと同じ状態の物。この写真の状態が本当のガクアジサイの開花の状態なのだ。

 山岳でも花でも野鳥でもポートレートでも、折角撮るなら被写体をもっと知ってみるのは大事な事だと思う。すると、被写体が抱えている問題なんかに関心が行くと、その写真を見た人の感じ方も変わってくるのではと思う。

●GRⅢでもガクアジサイを撮る

 コンデジのGRⅢはかさばらないので非常に重宝する。折角持っていたのでGRⅢも使ってみた。

F2.8 SS1/100 ISO-100 0EV APS-C18㎜ Ricoh GRⅢ モノトーン
F2.8 SS1/60 ISO-100 0EV APS-C18㎜ Ricoh GRⅢ モノトーン マクロ

 ついついモノクロで撮ってしまう。花は色鮮やかなものなので彩度を重視したりして撮る事が多いが、モノクロも雰囲気があってなかなか良いと思う。

F3.2 SS1/160 ISO-200 0EV APS-C18㎜ Ricoh GRⅢ ハイコントラストモノトーン 

 GRⅢの撮影モード『ハイコントラストモノトーン』。影がガッツリ落ちて重厚感のある雰囲気になった。

 白黒写真って不思議に思うのが、被写体の事を知っていると『色が無いのに色を感じる』ところ。ネットのまとめ記事なんかで読んだ事があるが、文の最初の文字と最後の文字が合っていれば、それ以外の文字の順番がバラバラに並んでいても、脳内で文章を整えて『正しい文章として』読めてしまうそうだ。この不思議な感じはそれと一緒だろうか。

  

 今年の瓢湖あやめ祭りはタイミングを外してしまったが、アジサイが綺麗に採れたのでヨシとした。花の見頃はホントにタイミング次第なので、本気でベストショットを撮りたいなら事前にしっかり調査段取りをしておくべきだ。

 勿論、この言葉は『それが出来ない自分自身』に言い聞かせているんだけどね。。。

F6.3 SS1/60 ISO-100 -2EV 290㎜ PENTAX K-1 SIGUMA APO50-500
関連記事