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2022-04-17

新潟春の山菜、タラの芽・コシアブラ・ハリギリ・タカノツメ・ワラビ・天ぷらや和風パスタにもしてみた!

 令和4年度、今年も山菜シーズンが開幕しました!。新潟では平野部から徐々にスタートし、山の奥へ向かって6月くらいまで採集ができます。

 採集のピークはGW~5月の中頃で、その後遅れて芽吹いた株や比較的後半で発生する種類のものが賑やかになります。特にワラビに関しては、新潟群馬の県境の開けた所では7月頃でも採集ができるくらいです。

 そんな新潟の山菜、ず~っと昔それこそ縄文時代からこの辺りでは食文化として大切にされてきました。ワラビやゼンマイを始め、タラの芽などの葉物からハリギリやコシアブラなどウコギ科の比較的歴史の新しい山菜まで沢山の種類が親しまれています。

 今回は定番の天ぷらと、醤油ベースの和風山菜パスタを作ってみました。見分け方のポイントや立ち姿、その他注意点も踏まえて、シーズン序盤の平野部~山麓にかけての採集の話をしてシーズンの開幕を喜びたいと思います。

目次

今回の山菜採りを動画にしました。是非ご覧ください。

◆身近な所から山奥まで、意外とどこにでもある山菜

 山菜を探す時って皆さん必ず山奥に行かなければと思う事が多いようです。ワラビくらいならホント身近に出ている事も珍しくないですし、レア山菜と言われるコシアブラでさえ、実は身近な林道で見つかる事も珍しくないのです。

 植物には当然生育に適した条件や環境が必要になるので探す場所も大事にはなるのですが、Dai的には場所より時期が重要に感じます。タラの芽などはホント海端から山奥まで至る所で見つけられますから。

●重要なのは種類ごとの発生時期

 タラの芽を例に挙げると、自分が住んでいる新潟県下越エリアでは4月の中旬頃から主に海に近い所の地域で発芽が始まります。『山菜なのに海?』と思うかもしれませんが、例えば海沿いの国道の林なんかは道路端で走る車からでも結構目に付く所に有ったりします。

 そんな感じで時期が進むにつれて平野部が終わったら山麓、山麓が終わったら森の奥、森の奥が終わったらいよいよ山の奥…と言った感じです。

●今回は山麓付近の樹林帯、まずはタラの芽

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 奥へと進むにはさすがにまだ早い時期の4月15日。道を軽く外れながらチョット藪の中を漕いでいくような要領で森の中を散策しました。

 ここは結構有名な場所で、毎年山菜採りの人とかなりの数遭遇します。離れた所の林道脇では、小さな子供を連れたお母さんが一緒にワラビ採りをしていたりもする所です。見つける度に子供が『あったよ~』とお母さんに教えてくれていました。

 さて、こちらは早速タラの芽を発見しました。何やらツル性の植物が絡みついています。こういうのを見ると色んな事を思い巡らせてしまいますね。これは心の写し鏡です。

 ここはとんでもない数のタラの芽が毎年発生しています。理由はよく分かりませんが、結構な広さの森なので、大げさに言わせてもらえば100人でローラー作戦で採集しても採りきれないと思います。この日も6人と会いましたが、自分も含め全員が良い量採ってもまだ沢山残っていました。

特徴や探し方など

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出方

 日当たりの良い林内や藪場、植林地の切れ目の開けた所や高木の無い斜面、伐採地的な所やちょっと林とかある道路沿いまで至る所で発生します。特に林の切れ目でよく見かけるので、防風林や林道の際なんかを注意深く見てみましょう。

特徴

 枝全体的にトゲがあるのが主な特徴です。たまにトゲが無い物とかもありますが、メンダラと呼ばれている事もあります。よく似た有毒植物にウルシ類があるので、単純にトゲが無い物は避けた方が良いでしょう。自分の地域ではフキノトウやツクシの次に出てきます。ワラビと同じ4月中旬くらいのタイミングです。ウコギ科の植物です。

採取と食べ方

 枝の先端に出ている一番芽を採取します。それより下に出ている二番芽や三番芽と言った脇芽にあたる部分は採りません。後のその株の生育に影響が出て、最悪枯れてしまいます。逆にちゃんと残しておけば枝葉を増やし、種を落として翌年以降更にその数を増やしてくれます。

 付け根からハカマごと綺麗に採ります。調理の時はハカマを取り、付け根部分を少し包丁で切り落とします。基本的にアク抜きの作業はいりませんが、調理前或いは冷蔵保存前に水に30分程晒すと風味が良くなります。

●山菜の女王と呼ばれるコシアブラ

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 コシアブラの筆芽がありました。少し小ぶりですが、とても香りが良いです。

 コシアブラはここ20年程ではやり始めた種類でもあります。現在では園芸店などで苗木の購入も可能です。

 かつては樹皮を濾して油を取り、その油から鎧兜に塗る黄色の塗料を作っていたところからコシアブラと命名されたとか。その後ウルシ文化が発展して塗料としても普及し、コシアブラは次第に使われなくなったそうです。

特徴や探し方など

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出方

 タラの芽と大体同じ条件で発生しますし、混生している事も多いです。タラの芽よりも標高が高い所に多く、ブナ林のような所ではよく見つかります。これまで一番高かったのは標高約1300mの場所で何百株もの芽を付けた巨木を発見した事があります。場所が場所だけに高木にはなっていませんでしたが、幹根本で電柱くらいの太さがありました。日陰が多い所では大きく育ちませんが、ガンガン日が当たるような所でもあまり育たないようです。

特徴

 鮮やかな緑色とモフっとした質感の産毛が特徴的です。褐色の茎も見分けるポイントになります。葉の表面は光沢がありますが、葉が開くまでは産毛感が目立ちます。葉は必ず五枚で、手のひらを広げたように広がります。タラの芽と同じくウコギ科の植物で、秋に葉が枯れる時に特徴的な白い枯れ方をします。自分の地域ではタラの芽より後の4月中旬~下旬に出始めます。ウコギ科の植物です。

下処理と食べ方

 コチラも主に先端の一番芽を採取します。タラの芽と同じように脇芽をみんな採ってしまうとその後、水を吸い上げられなくなり枯れてしまいます。これまで見てきてどうやらちょっとした傷などでもタラの芽よりも簡単に枯れてしまうようです。植物性の脂肪分が豊富でとても良い香りがします。定番の天ぷらの他、炒め物や卵とじも美味しいです。

●少々マニアックな、ハリギリ

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 長年山菜採りをしている方でも殆ど馴染みが無いのでは?と、思うハリギリという種類です。自分の身近でもコチラを採る人は一人もいません。皆さん定番のタラの芽とワラビが殆どです。

 コチラもコシアブラ同様山菜としての歴史は浅いようです。味はコシアブラのように香りが高いとかは無いですが、タラの芽に近い感じでフワッとした風味があります。ただコレ、そこそこアクが強いみたいで、物によっては少々ピリッと感じる時がありますが、水さらしなどでも十分アク抜きできるのであまり気にしなくても良いと思いますし、天ぷらにするなら気にしなくても良いです。

 ボウダラと呼ばれている事もあると聞いた事があります。ハリギリは『針桐』と書くみたいですね。こうやって見ると桐なの?と思いますが、タラの芽やコシアブラ同様ウコギ科です。

特徴や探し方など

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出方

 コシアブラと発生条件が似ています。タラの芽、コシアブラと混生している事も良くあります。タラの芽が里に近い所で出るのに対し、コシアブラは標高高めの所で、このハリギリはそれらの中間に位置する所に多いです。標高のある所では殆ど見かけません。結構な巨木になります。かの有名な雲取山の麓で信じられないくらいの巨木を見ました。タラの芽、コシアブラよりも沢山の芽を付けます。

特徴

 タラの芽よりも鋭く尖ったトゲが一番の特徴です。トゲの数は多くないです。新芽のハカマの根元は赤くなるのですぐに見分けがつくと思います。筆芽は葉っぱが捻じれるように包まっています。自分の地域ではコシアブラとほぼ同時に出てきます。

下処理と食べ方

 コチラも基本的には先端の一番芽を採取します。脇芽は採りませんが、どのみち採れるような大きさになりません。大きな木を見つけると枝が沢山出ていてその先端芽も採れますが、殆どがタラの芽やコシアブラ同様一本立ちです。天ぷらの他お浸しなんかも美味しいです。

●更にマニアックな、タカノツメ

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 タカノツメと聞くと普通例のあの辛いヤツを思い浮かべると思いますが、山菜にもタカノツメと呼ばれる種類のものがあります。

 山菜としてはまず知られていないのでは?と、思えるくらいマイナー品種です。自分の身近では知っている人は一人もいませんし、過去に採っていた人も見た事も聞いた事もありません。そのせいか山に入るとアチコチで結構な巨木を発見します。誰にも採られないとこうも大きくなるのかと、人間の愚かさをこの山菜から教わりました。

 因みにこのタカノツメ、北海道から本州と九州の一部涼しい所まで広く分布している日本の固有種だそうです。因みにこちらもみんな大好きウコギ科です。

特徴や探し方など

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出方

 コシアブラと同じか、少し遅れて出てきます。コシアブラやハリギリと混生している事も多く、時期も同じくらいなので採集品種を豊かにしてくれます。里地でも発生しますが、殆どが山の中です。結構標高がある所でも見つける事があります。日当たりの良好な場所を好み、藪の高い所では育たないようです。

特徴

 コシアブラに似た色白のスベスベした樹皮で、コシアブラよりも葉に強い光沢があります。産毛はありません。よく似た別の植物と混生している事があるのですが、香りがコシアブラと同じなので必ずチェックします。葉が三枚で、その見た目が名前の由来のようです。

下処理と食べ方

 コチラも先端の一番芽を採取します。脇芽は残すようにするのがこの手の山菜ではベターですね。コシアブラと同じ香りがしてとても美味しい山菜です。自分は大好きです!。天ぷらでもお浸しでも炒め物でもなんでも美味しく召し上がれます。アク抜きは軽い水さらし程度で良いでしょう。天ぷらにする場合はコチラもアク抜きは不要です。

●ド定番の、ワラビ

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 山菜採りされる方ならもう説明は不要でしょう。山菜と言えばとりあえずこれ!。全ての山菜はワラビに始まりワラビに終わる!…と、言っても過言ではないでしょう。ワラビなくして山菜が語れますか?ワラビが出ない春なんて春と呼べますか?ワラビは縄文時代にはもうメインディッシュだったんですよ?つまり、弥生人が農業を我が国に持ち込む前からワラビだったんですよ?ワラビの歴史に比べたら農業の歴史なんて全然屁でもないですな!。

 もはや多くを語る必要は無いでしょう。因みにコチラはシダ類です。

特徴や探し方など

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 一言で言うと、マジでどこにでも現れます。海沿いの防風林、里地全域、林道登山道からそこら辺のガードレールの下や人んちの庭まで。多少ヤブがあろうが日当たりが悪かろうが、逆に日当たりが良かろうが出てきます。自分の地域では早い所で4月の中旬から採れ始め、最終的に8月の上旬まで採れる事もあります。

 枝は無くスラっと伸びて、先端に握りこぶしのようなクルッとした葉が付くのが特徴です。シダ類で似たようなのが沢山ありますが、大体が先端がグルグルと巻き付いていて握りこぶしのようになっていないのでそこだけ見ても間違い無いでしょう。

 日が当たると鮮やかな緑色になり固くなります。逆にあまり日が当たらない所の物は赤紫のようになっていて、産毛がふさふさとしています。なるべく日当たりが少ない所の方が太く長く柔らかい物が採取できます。地面が硬い所に出る物も少々固くなる傾向があります。あまり日が当たらないふかふかの腐葉土から出てきた物が一番おいしいです。更に言うと、雨が降った次の日とかすごく良いです。

ワラビのアク抜き

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 アク抜き作業は必須です。ですが、とても簡単で手間もかからないので大丈夫です。まずワラビをよく洗います。

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 まずワラビの量に合わせてお湯を沸かします。沸騰させる必要はありません。気泡がぷつぷつするくらいで良いです。

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 大さじ一杯くらいの重曹をお湯に溶かします。

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 ワラビを浸します。

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 コチラが約18時間浸したワラビです。綺麗な緑色に染まったらアク抜き完了です。

 ワラビのアク抜き時間についてですが、もう正解は無い完全好みの世界と考えて良いです。実はお湯を沸騰させて重曹を少し多めにすると4時間くらいでエグ味が無いようにできました。採取した場所によってアクの強さが違うので何とも言えませんが、それでも良い事もあります。

 お湯の温度が高いとワラビが柔らかくなりすぎる事があります。シャキシャキ食感を残したい場合は、こんな風に沸騰させないお湯で(或いはもっと低い温度で)じっくりアク抜きすると良い食感が残ります。他に藁灰でアク抜きをする方法があります。コチラは風味が増して懐かしい感じになります。

 アク抜きの時に一緒に植物性ポリフェノールが逃げてしまうので、天然の栄養を残したい場合は少々渋みが残るくらいのアク抜きの方が良いかもしれません。食感や風味を味見しながら、自分の採ってきたワラビのベストアク抜き法を見極めるのも面白いと思います。

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 こちらは麺つゆと生姜に漬けた物です。冷蔵庫で10日とか持ちますし、ビールのおつまみに丁度良い塩気になりますしめちゃおススメです!。因みに葉は取り除いてありますが、この辺もお好みです。

◆今回の山菜で作った料理、天ぷらやパスタ

 山菜の話が長くなってしまいましたが、今回採集した山菜で天ぷらやパスタを作りました。

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 やっぱりド定番ですね!すぐに優勝しました!。

 天ぷらを作るにあたって特に難しい事はしません。スーパーで『こついらてんぷら粉(こつのいらない)』を買ってきて揚げるだけです。コシアブラなんて揚げたてで食べたらもう堪らんですよ!^^。

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 コシアブラ、ハリギリ、タカノツメが思いのほか沢山採れてくれたのでタラの芽と一緒に和風パスタにしました。醤油の風味が山菜の味と香りを引き立ててくれて美味しいです!^^

 パスタは茹で上がったら醤油で軽く炒めます。その方が醤油の風味が良く引き立って山菜その物は軽く湯通しするだけでトッピングできますので味も栄養も無駄にしなくて済みます。

 令和4年度山菜シーズンはまだ始まったばかり。自然と触れ合う事の大切さを教えてくれるのもこの山菜という存在です。今年も自然界に敬意を、その次に感謝を持って共に生きていきたいと思います^^。

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