今年の桜の開花は全国的にもかなり早かったみたいですね、新潟県でも過去最速を記録したとか。毎年どこそこで桜の写真を撮りたいと計画してはみるものの、コレがなかなか実現しない(汗)。当然桜が人間の都合に合わせて咲いてくれる筈もなく、ようやく仕事が休みになって桜の花を愛でる事には大体散り始めか、散っている^^;。
そんな中今年の花見はどんより雨模様になってしまいました。でも花見なんて今日くらいしかする時間ないし、むしろ天気悪い方が人も少なくて快適に見物できるかな!?。そんなワケで愛機片手に新潟市中央区白山にある白山公園へ桜を見に行きました。
どんより天気の中で写真を撮ってもあんまり映えないので好んで撮影する人はいないようですが、自分は天気も含めてその日の在りのままをどうすれば綺麗に写せるかを色々考えています。自分的にはこんなどんより天気でも十分キレイに収められたと思います^^。
◆雨でも美しい散り桜◆
公園に到着すると、地面には辺り一面桜の花びらが散らされていてこれはこれでとっても綺麗でしたよ。この日になって雨が降り始めたので、まだ満開のボリュームを保っていました。

意外と人は多かったですw。皆考える事は同じだったようです。
駐車場から県民会館の前を通って階段を登ると、すぐに豪華絢爛な桜の木々が出迎えてくれます。雨に打たれて散り落ちた花びらが足元を華やかに彩っていました。
さすがにどんよりとした天気、あらためて写真を見返してもかなり暗いですね(汗)。露出設定とかで明るくしても、結局空が白飛びするだけなのであまり弄りませんでした。

マイチェアーを持参してチェアリングを楽しむ方も結構おられましたね。雨は程なくして上がりました。風も無く静かで穏やかな時が流れています。時々花びらが舞い落ちてきて、なんだか季節の移ろいを感じます。いいなぁ、自分もマイチェアーを購入してコーヒー片手にチェアリングなんてしたくなりました^^。
●スナップの感性も冴えてくる

GR3も勿論もっていってるので、サッと取り出して直感のままパチリ。上から車道を見下ろすこの感じ、結構好きです。道路端の木は風が当たるのか、公園内の木と比べても結構散ってスカスカになり始めていました。
雨の中、散った花びらが際立って、桜の花が季節の移ろいの中にある。天気が悪くて冴えない感じがするけど、意外と『これは!』ってなる瞬間が多くて、自分の中でモチベーションが高かった証拠だろうかと思いました。
◆散った花びら達の美しさ◆

桜の根元には沢山の花びらが敷き詰めらていて、上も下も桜色に染まってホントに綺麗でした。これで青空だったらもっと良かったのになぁ~^^;。天気が良かったら当然ですが人で溢れかえって、それこそゆっくり撮影どころではなかったかも知れません。これはこれで良しとします。
この一枚はどんなに頑張って撮っても暗くなるか飛ぶかのどちらかになってしまいました。なので、元写真だけ撮って後でHDRで現像処理しました^^;。レンズはAPS-C用のレンズを、ケラレるギリギリの画角でフルサイズで使用しているので、四隅が思った以上に無理してますねw。これもご愛嬌にして下さい^^。
●桜の木々を見上げる

先に言います、これもHDR処理をしました。だってどう頑張っても暗かったんだもん^^;。
地面に伏せる形で散らばる花びらが見上げる桜の木々、自分達が元居たそこを見上げてどんな事を考えているのでしょうか。落ち葉でも花びらでもそれを見る度に、『葉っぱのフレディー』という絵本のお話を思い出します。きっとこれも、立派な命の物語です。
●雨が降ってきた、水たまりに浮かぶ花びら

これはHDR処理をしていませんw。桜を眺めながら歩いていると、また程なくして雨が降ってきました。今度は多少風も出て結構降ってきています。
白山公園には中心に池があるのですが、今年はここに実が張られていませんでした。この水かがみに映る桜の景色も非常に綺麗なのですが、事情は分かりませんが残念です。ですが、降ってきた雨がまた一味違った光景を見せてくれました。
雨の波紋を描きながら、散った花達の最後の美が描かれているようです。もの悲し気に雨に打たれるその光景が、雨と共に溶けて土に還るのでしょう。街の中でも密やかに、そんな巡りがありました。
◆花景色◆

白山公園の向かいにある新潟県政記念館。かつて県政を取り仕切っていたこのレトロな建物は今、博物館として一般に開放され、誰でも中を見学できるようになっている。桜の花々に讃えられ、街の未来の為に議論が交わされたこの場所は、そんな街のシンボルとして大切に保管されている。

雨の中でも忙しく花から花へと蜜を味わいに回る小鳥達。スズメにムクドリにヒヨドリに、街の中で人々と共に生きている隣人です^^。野鳥写真が上手な方達ならもっと可愛く撮れているでしょうか。自分の望遠レンズはMAXまで伸ばして絞りを開放にすると、遠くの被写体はなんだかちょっとぼんやりしてしまいます。

垂れるように伸びた枝に鈴なりに咲く花。前ボケと背景ボケを意識して見ました。なんだか藤の花のようですね。桜でも少し視点を変えてみると、全然別の見え方もあります。これもまた写真ならではの面白さですね^^。
●スナップ

傘にはいつの間にか沢山の花びらが付いていました。これも雨の日の花見ならではですね。

兄弟達は先に散ってしまって、ここまで残っていた末っ子のような花達。花としての短い役目を受け入れているが、それでも精いっぱい咲いているその姿に心打たれる。

雨の日ならではのスナップ写真。だから雨の日でも悪くないのです^^。
●全部晴れだったら良かったのに…
はい…当然そうですが、全部晴れだったらもっとバエる写真になっていたはずです…。どれをとっても非常に暗い仕上がりになってしまって一見残念な仕上がりに見えますが、『全部綺麗に撮れた成功写真ばかり』です!
◆雨には雨の美しさがある◆
結局のところ、その時々の良さをちゃんと自分の視点で探せるかどうかが重要なんだと改めて思い知らされました。勿論光が良く当たっている方が写真は綺麗に映るし、空も彩が出て凄くバエる。それでも自分なりの視点を『更にプラスして』持っている方が、そんな時でも写真を楽しめると思うのです。自分にとってその視点は、他の写真家さん達があまり好まないようなどんよりしたシチュエーションの中に見える哀愁のようなものです。なかなかマニアックであまり伝わらないかも知れませんが、いつか極める事ができたら良いなと思います。

白山公園
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